心筋梗塞や脳梗塞を起こす原因の動脈硬化は、血液中の中性脂肪や悪玉コレステロールが増えることで起こります。

血液のにごり

血液検査を行って、血液中の中性脂肪やコレステロールが高いと、脂質異常と診断されます。

ところが、血液検査が正常でも動脈硬化が進んでいることがあるそうです。これは、採取した血液を見ると一発でわかるそうです。判断するのは、血液の濁り。

そんな「血液のにごり」を知らずに放置すると心筋梗塞や脳梗塞の危険が3倍にもなると言います。

脂肪分が多く含まれると血液は濁ります。動物性の脂肪分を多く摂る人はこの濁りが強く、野菜をたくさん摂っている人は、血液がサラサラの状態です。

肉食の人は血液の比重が重くなり、菜食の人は血液の比重が軽くなります。これが、「血液がドロドロ」が「血液がサラサラ」と表現されるゆえんでしょうね。

誰でも、食べものを食べると一時的に中性脂肪が上がりますが、このあがり方が非常に大きい人がいるそうです。

ためしてガッテンでは、この濁りを「自分の力でスッキリ解消する」方法を教えてくれます。私たち中高年は、濁りのない血液を目指しましょう。

血液のにごり解消法 ためしてガッテン

健康診断ではわからない、血液のにごり。そのにごりは、血清の部分に表れます。

血清は、通常は透明ですが、濁っていると動脈硬化をおこしやがて、心筋梗塞や脳梗塞を起こしてしまいます。

この濁りの原因となっているのが中性脂肪です。中性脂肪は150を超えると、高脂血症と判断されます。

しかし、健康診断では中性脂肪が正常値なのに血液が濁ってしまう人がいます。このような人は、食事をすると異常値になる人たちで「食後高脂血症」といわれています。

通常、健康診断は空腹時12時間後で検査するためこのような人は、異常と判断されず治療が行われません。

この状態で長い間放置しておくと、動脈硬化が進んでしまいます。

これは、血液中の酵素である「リポたんぱくリパーゼ」がうまく機能していないために起こるそうです。

リポたんぱくリパーゼは、血液中の中性脂肪を分解し脂肪酸をつくり、血液から脂肪細胞に取り込まれるようにします。

しかし、脂肪細胞に脂肪がたくさんある場合には、リパーゼの分泌量が抑えられるようになり、血液中の中性脂肪の濃度が高くなってしまうのです。

リパーゼの数を多くするには、運動するのが一番だそうです。

●血液のにごり解消のポイント

①内臓脂肪を減らす
→食べる量を減らす
→動物性脂肪の摂取を控える

②筋肉を増やす
→りぽたんぱくリパーゼは、筋肉組織を流れる
毛細血管に多く存在するため、筋肉が増えると増加します。

運動の目安は、1日30分以上の早足ウォーキングでいいそうです。

③果糖のとりすぎに注意
砂糖は、ブドウ糖と果糖でできています。
果糖は、カロリーが少なくブドウ糖の2倍の甘さがあり清涼飲料水には欠かせない存在です。

しかし、果糖の割合が多くなればなるほど、中性脂肪をどんどん作ってしまいうそうです。

【果糖の割合】・・果糖には3種類あります。
・ぶとう糖果糖液糖 果糖50%未満
・果糖ぶどう糖液糖 果糖50%~90%
・高果糖液糖    果糖90%以上

どの果糖を使っているかは、ラベルの成分表示に書いてありますので注意して見てください。

果糖を多く含む甘味料は、清涼飲料水のほかにも甘みのある調味料、お菓子類などに多く使われているのであまり摂り過ぎないように注意してくださいとのことでした。

今の検査方法では、食後高脂血症の人を発見できないため、新たな検査方法を開発中だそうです。

検査で異常がないと安心してしまうので、新たな検査法に変わるまでは、ちょっと心配ですよね。とにかく、毎日の運動は健康の万能薬ですので、頑張って続けましょうね。